ことば遊び「比喩バトル」

『実践国語研究2023年10/11月号』(明治図書)に京都大学大学院の三好真史先生による「言葉あそび」が紹介されています。その一つが「比喩バトル」です。

「ジャンケンで勝ったら、物を指さします。負けた人は、その物の色や形や大きさを、『~みたいな』『~のような』という言葉でほかの物にたとえてみましょう。5秒以内に答えられなければアウトです。となりの人と勝負します」

たとえば「筆箱」が指定されれば、「お弁当みたいな大きさだね」というように返します。「椅子」と指定されたならば、「屋久島の杉の木のような色だね」と返します。ペアの活動の時間を終えたら、代表者を2人募集して、戦ってもらうようにするとよいでしょう。(以上 本文のまま引用)

このように、身近なものを比喩で表すことはこどもの語彙力や表現力を育む良い機会になるでしょう。

以前、学研エデュケーショナル主催のオンラインイベントで「カレーが辛かった」の表現を「比喩を使い、辛さが相手により伝わる表現にしよう」という取り組みをしたことを思い出しました。最初は慎重だったこどもたちですが、ひとりふたりと口火を切ると、表現力豊かな比喩が多く集まりました。

自身が過去に経験したことや見聞きした記憶を取り出し表現するというこの「比喩バトル」を通して、お友達の比喩を自らの学びにすることもできます。学習指導の場のみならず、ご家庭でもぜひ取り組まれてはいかがでしょうか。