説明せよ

こちらは、東大の入試問題の一部です。「問い」に注目すると、「説明せよ」のオンパレードです。


日本国内で最難関の一つとされる東大は、この問題に正しく答えることができる人材を求めていると言えます。正解か不正解かは別として、このような問題を思考して解くこと自体は「正しく情報を読み取り、他人に伝える」良いトレーニングニングになるでしょう。

小、中学生の児童、生徒へは「他人に伝えること」を意識した学習を日常的に取り入れることが、私たち指導者に求められます。言語習得の4サイクル(聞く、話す、読む、書く)をしっかりと循環させることです。

そして、このサイクルの中核に「ワーキングメモリ」「語彙力」があるというのが私たちの考え方です。
時間をかけて焦らずじっくりとこの土台を築くことが大切です。

スラスラと文章を書くためには、正しく読む力が必要です。漢字を覚える際に、漢字の「読み」ができて「書き」ができるようになるのと同様です。4つのサイクルはつながっています。関連性を持たせず一部のみを徹底して練習したとしても、そこで築かれる土台は脆いものです。私たち大人の継続的な支援こそが、こどもたちの学力の土台を築く一助となります。

東大の入試問題「説明せよ」から、私たちは隠れたメッセージを多く受け取った気がしています。