科学の学びにも「言語能力」

日本政府は科学技術人材の育成に力を入れています。「スーパーサイエンスハイスクール」に指定された高等学校等では、先進的な理数教育が実施され、大学との共同研究や、国際性を育むための取組が推進されています。

スーパーサイエンスハイスクール(SSH)とは
スーパーサイエンスハイスクール(SSH)指定校一覧


スーパーサイエンスハイスクールに指定された学校のカリキュラムでの取り組みは、専門的なテーマの学習、研究発表、データ分析やプログラミングなど多岐にわたりますが、朝の読書タイムを設けるなど「読書活動の積極的な推進」を掲げている学校もあります。

その理由は、科学系の文献やデータを正しく読み解き活用できるようになるには読解力が欠かせないからです。全ての学びの基礎には「言語能力」が必要であることは言うまでもありませんが、多くの本を読む機会を確保してその力を鍛える取り組みが行われているのです。

また、高校だけでなく情報科学教育を専門とする大学においても言語能力の重要性が認識され始めています。AIへの指示を例にすると、AIに必要な結果を出力させるには筋道立てて正確に指示する必要があります。さらには生成されたものを見極めるうでも言語能力を高めることは欠かせません。

このように、教科の枠を超えて「言語能力」は学習の基礎であり、AI時代を生きるこどもたちにとって欠かせない力であるといえます。言語能力は、こどもの脳の発達に合わせて、個別に最適なアプローチで高めていくことが重要です。こどもの興味・関心に寄り添う内容を中心にして、四技能(聞く、話す、読む、書く)のサイクルを回しながら高めていくことが望ましいと私たちは考えています。

<参照・引用>「読売新聞-科学 基礎に「言語能力」-」 (2024.1.18朝刊)

<サービス> 言語能力を高める講座「よみタス」「よみトク」「ごいトレオンライン」(主に小学生・中学生対象)