260. ゲーム依存とワーキングメモリNew!!

「気づけば何時間もゲームをし続けている」「宿題よりゲームを優先している」「ゲームをやめる約束を守れない」こうした背景には、ワーキングメモリと報酬系(ドーパミン)の関係が潜んでいると考えられます。 ワーキングメモリは「一時 […]

259.読めているのに理解できていない生徒②

前回の記事に続き、今回は具体的なアプローチをご紹介します。 ワーキングメモリは、「文章の前半を覚えておきながら後半を読む」「登場人物と出来事を関連づけて理解する」といった、「情報の記憶と処理」を支えています。(因みに、ワ […]

258.読めているのに理解できていない生徒①

生徒の授業中の様子について、「音読はスラスラできているのに、内容を聞くと答えられない」といった事例を学校や学習塾等の先生方からたびたび耳にします。 一見“読めている”ように見えるのに、実は意味を理解できていない生徒は、授 […]

257.高齢者のワーキングメモリ

『高齢者が健全な脳と心のはたらきを減弱させることの背景には、ワーキングメモリが加齢とともに低下することが挙げられる。ワーキングメモリは学習や理解などの基盤をなすが、発達的には、数字や単語を集中して記憶する短期記憶や、過去 […]

256. 読むたびに混乱する子どもの頭の中で起きていること

「読んでいるのに内容がつかめないんです」「音読はできているけど、何を読んだのか聞くと“わからない”と言うんです」これは、教育現場や保護者からよく聞く悩みです。こうした子どもたちの頭の中では、いったい何が起きているのでしょ […]

255.未来の先生へ

一般社団法人ワーキングメモリ教育推進協会の湯澤正通代表理事と野瀨愛未理事による共著『未来の先生へ』が出版されました。『未来の先生へ』というタイトルからは若い人向けの内容を連想されるかもしれませんが、教育の現場で日々子ども […]

254.「1日1話」で育脳

子どもの成長にしたがい、コミュニケーションの機会が減っている、と感じる保護者の割合が4割に及ぶというアンケート結果があります。「小学生の親子関係に関する調査」 コミュニケーションが減ってきたと感じる学年は「4年生(21. […]

253.ボードゲームとワーキングメモリ

公立諏訪東京理科大学の篠原菊紀教授は、ボードゲームについて『脳にとって大切なのは仕事や学業など強制的な作業ではなく、楽しみのため自発的に行う”余暇活動”であること。ワーキングメモリと思考が必要なボードゲームは認知機能の維 […]

252.8週間後も効果が続く「学習前の運動」

長期にわたり記憶の定着を図るうえで効果的な方法が紹介されています。『神戸大学ニュースサイト』から引用をします。 『「運動後に学習(運動条件)」もしくは「座位安静後に学習(安静条件)」という条件の中で、単語の記憶学習を行い […]

251.学習の基盤は国語力_東大生講師へのアンケート調査から

現役の東大生講師へのアンケート調査によると「学習で最も基盤となる科目は何か?」の問いに対して、77%の講師が「国語」と回答しました。これは、「数学」17%、「英語」4%を大きく上回っています。その理由については以下の回答 […]

250.ワーキングメモリにかかる負荷②

「ワーキングメモリにかかる負荷①」の続編となる今回は、いま教育現場で多くの先生方が共通して生徒に感じている「課題外在性認知負荷」について引用をしながら解説します。 課題外在性認知負荷が下がった状態では、本丸の課題にたどり […]

249. 睡眠中に「記憶の準備」

富山大学の井ノ口馨教授らの研究チームが発表した研究結果によると、人が寝ている間に、脳は翌日に備えた記憶の保存場所を用意していることがわかりました。つまり、新しいことを覚えるために睡眠が重要な役割を果たしているのです。 読 […]

248.脳の働きを活性化する紙媒体

東京大学の酒井邦嘉教授は次のように述べています。『人間の脳は、いつ、どこで、誰が、何をしたかをエピソードとともに覚える。紙の教科書であれば、どのページのどこに書かれていたかの位置関係や、手触りといった様々な手がかりがあり […]

247.ワーキングメモリにかかる負荷①

ワーキングメモリは作業・処理するために情報を一時的に記憶する機能です。「作業・処理するために」という点がポイントです。一時的に記憶するだけではなく、何かしらの作業や処理が伴います。必要な時にその情報を取り出すこともワーキ […]

246.ワーキングメモリが弱い児童へのサポート

子どもたちは、自分の困難をうまく言葉にできないことが多く、「自分はダメな子なんだ」と思い込んでしまうことがあります。しかし、先生や関わる大人が少し視点を変えて、「この子は何に困っているのか?」と考えるだけで、その子の学び […]

245.新しい「無学年式」の学び方

「現在の学年」という枠にとらわれない学習方法である「無学年式」を取り入れる学習塾等が注目を集めているようです。従来型のいわゆる「学年制」の学習方法との大きな違いは、子どものペースに合わせて学力の定着を図ることができること […]

244.心豊かな成長を願う

「体験格差」(今井悠介著 講談社現代新書)はセンセーショナルな内容で、著書の「はじめに」では以下のように書かれています。 『私たちが暮らす日本社会には、様々なスポーツや文化的な活動、休日の旅行や楽しいアクティビティなど、 […]

243.「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実

学校での子どもたちの学びは文部科学省の学習指導要領に沿って行われています。 文部科学省は『新学習指導要領に基づいた児童生徒の資質・能力の育成に向けて、ICTを最大限活用し、これまで以上に「個別最適な学び」と「協働的な学び […]

242.IQテストの最初の理念

『1905年、フランスの心理学者アルフレッド・ビネーとテオドール・シモンは、小学校において特別支援が必要な子どもたちを特定するための知能テストを開発しました。いろいろなことのできが早い子もいれば遅い子もいます。彼らが開発 […]

241.体験活動で育む「非認知能力」

現代は「不確実性の時代」と言われています。つまり、何が起こってもおかしくない時代、予期せぬことが起こりうる時代だということです。今も昔もその時々で不確実な世を人は適応しながら生き抜いてきているのだと思います。 不確実性の […]

240.「探究」の基盤となる読解力②

「読解力」とは国語科の「読むこと」に留まらず、英語で「Reading Literacy」と訳されているように、すべての学びの基盤となる資質・能力であり、時代が求める要素も加味して捉える必要があります。また、学校教育での「 […]

239.灘中の入試で問われる外来語の知識②

前回に引き続き、灘中の入試問題から外来語に関する問題を引用します。関西にある名門校である灘中学校の入試問題では、伝統的に外来語が出題されています。日常的に目や耳にする外来語についても、その意味を確認し、使いこなせる力が問 […]

238.灘中の入試で問われる外来語の知識①

関西にある名門校である灘中学校の入試問題では、伝統的に外来語が出題されています。日常的に目や耳にする外来語についても、その意味を確認し、使いこなせる力が問われています。 その一例をご紹介します。皆さまもぜひチャレンジして […]

237.「探究」の基盤となる読解力①

「読解力」とは国語科の「読むこと」に留まらず、英語で「Reading Literacy」と訳されているように、すべての学びの基盤となる資質・能力であり、時代が求める要素も加味して捉える必要があります。 また、学校教育での […]

236.小学校国語科指導の系統表

文部科学省『小学校学習指導要領(平成29年告示)解説』には、「教科の目標、各学年の目標および内容の系統表」が公開されています。小学校国語科での学年の目標は以下の通りです。 【知識及び技能】【思考力・判断力・表現力等】それ […]

235.認知能力の土台となる非認知能力

仮に能力が同じ子どもがいるとして、持っている能力を活かせる子と活かせない子がいます。 知能が高いのに学力がそれほど高くない子のことを「アンダーアチーバー」といいます。反対に、知能はそれほど高くないのに学力が高い子のことを […]

234.おせち料理で語彙を増やす

季節の変わり目を行事を指す言葉に「御節句(おせちく)」があります。この「御節句」とは「節句」のことで、「桃の節句(3月3日)」「端午の節句(5月5日)」などで知られています。この五節句のひとつである元旦の「おせち料理」は […]

233.早期教育の光と影

『早期教育の光と影』には『早期教育によって損なわれる運動能力』と題して次のように書かれています。 『子どもの主体性を無視した強制的な「訓練」や子ども同士の過度の「競い合い」は子どもを運動嫌いにしてしまう。』とあり、「子ど […]

232.個性を育む

個性とは『個人または個体・個物に備わった そのもの特有の性質。個人性。パーソナリティー』(デジタル大辞泉)です。こどもの個性は、その豊かな表現から垣間見ることができます。こどもは内面に持っている個性を、外からの刺激を受け […]

231.記憶力を高める

記憶を司る脳の「海馬」は、何度も何度も繰り返し刺激を加えることで増強されます。繰り返すことで海馬の神経細胞同士の結びつきが強くなり、結合度が増強され、長期的に神経細胞が活性化されることが分かっています。 これは日本語で「 […]

230.大学入試の選抜方法と動向

年明けの2025年1月に行われる大学入学共通テスト(旧センター試験)は大きく変わります。新教科「情報」が加わること、国語の試験時間が10分延びて90分間となること、英語で探究的な内容が加わること等が挙げられます。これらは […]

229.話を聞きながらメモを取るマルチタスク

先生が板書をした後にその内容について大学生に尋ねたところ、「書いている時には考えられなかったので、わかりません」と返答したという事例があります。 これはこの大学生が特別な事例なのではなく、一般的であると言っても過言ではな […]

228. 読書へのアニマシオン

絵本の読み聞かせにひと工夫を加えることで、こどもが集中して内容を聞き取るようになります。 まず、「絵をしっかりと見てお話を聞きましょう」と言い、絵本の読み聞かせを始めます。次に、もう一度読み聞かせを始めるのですが、この時 […]