268. 脳は疲れない
「脳疲労」に関連したウェブページや解説動画を見ると「なんとなく」共感を持ちます。しかし、池谷裕二氏によると脳はタフに作られており「疲れない」ということです。
『もし勉強していて疲れを感じたとしたらそれは脳ではなく、目や肩など、身体の疲労ではないでしょうか。なぜなら、脳は昼も夜も休むことなくずっと活動していてもヘコたれない仕組みになっているからです。それもそのはず、脳が休んでしまったら呼吸さえできなくなってしまいます。』
下の絵は「ホムンクルス」と呼ばれており、体の各部分を制御する神経細胞が脳にどんな割合で存在するかを示した人形です。手の指や舌は大きいのですが、腕や足や胴体は痩せています。つまり、ヒトの脳が指や舌に対してとても敏感であることを示しています。

脳を刺激するためには「手の指」を使うのが効果的であることがわかります。学生は手を動かして書いて覚えることが肝心なのです。また、世代を問わず、裁縫、楽器の演奏、タイピングなど手の指を意識することが脳への刺激として良いでしょう。
この奇妙な人形はインパクトが強いことから皆様の頭の片隅に記憶されたと想像しますので、イラストを見ながらぜひ手の指を動かしてください。
<引用・参照>「受験脳の作り方」(池谷裕二 著, 新潮文庫)
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