253.ボードゲームとワーキングメモリ

公立諏訪東京理科大学の篠原菊紀教授は、ボードゲームについて『脳にとって大切なのは仕事や学業など強制的な作業ではなく、楽しみのため自発的に行う”余暇活動”であること。ワーキングメモリと思考が必要なボードゲームは認知機能の維持非常に有用です。』と解説しています。

また、そのメカニズムとしては次のように解説しています。『ボードゲームは複数の異なる情報を同時に処理する必要があり、ワーキングメモリに負荷をかけるのに最適。加えて対人ゲームにつきものの会話や洞察は、想像力を活性化させ、複雑な情報処理を行います。さらにカラダを使うことで認知機能に対する高い効果も期待できます。』

こどもが幼少期の頃は私もボードゲームを一緒に楽しむ余裕がありましたが、加齢とともにボードゲームをした後の疲労感が強くなってきた感覚を持っています。加齢により脳の体積は徐々に委縮することから、疲労を感じる理由であることは間違いないようです。因みに、成人男性の脳の平均質量は1.3kg~1.4kgですが、30歳頃から脳の萎縮が始まり、90歳くらいではここから数十g程度は軽くなってしまいます。

『Tarzan #905 』で紹介されている、大人が「一人でもできるボードゲーム」をご紹介します。
カスカディア

ウィングスパン

アゴリコラ

これらを楽しみながらも、私たち大人が脳のパフォーマンスを高める上で、睡眠スマホの長時間視聴等に配慮することも大切なことです。大人が日常生活にすぐに取り入れることができる事例を多く紹介している『ながら脳トレ30』(幻冬舎)も参考にしていただき、脳力を高めていきましょう。

<引用・参照>『Tarzan #905


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