220.自宅にある本の冊数と成績
小学6年生と中学3年生を対象に4月に行われた全国学力テストの結果が7月29日に公開されました。このテストに合わせて行われた児童生徒へのアンケート調査では、自宅にある本の冊数が多いほど成績が良くなる傾向がみられました。教科書や雑誌などを除いた本が自宅に何冊ほどあるかについて、小中学校とも「26~100冊」と答えた割合が3割を占め、最も多い結果となりました。
また、冊数とテストの平均正答率は次のような関係となりました。
・0~10冊…48.6%
・11~25冊…55.7%
・26~100冊…60.7%
・101~200冊…63.7%
・201~500冊…66.5%
・501冊以上…66.6%
小中学校とも「0~10冊」と答えた層の平均正答率が最も低く、正答率が最も高い層は、小学校は「201~500冊」中学校は「501冊以上」という結果です。テストで出題された設問に取り組む前提となる「本や活字への親しむ機会の多さ」が学力向上につながっていることを示したアンケート結果です。
これらの結果を「経済格差」という言葉で片づけることなく、読書を楽しむ学習環境を整えることや、図書館の利用を促すなど、お金をかけずにできることを着実に増やしていきたいものです。
<引用・参照>
読売新聞朝刊【特別面 学力テスト結果分析】(2024.7.30)
本記事の動画解説は<コチラ>
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