198.机に辞書と図鑑を

こどもの学習机に国語辞典や図鑑をさりげなく置いておくことをお勧めします。こどもに何かを身につけさせようという大人の「力み感」を抜くことで、こどもは解放的な気持ちになります。国語辞典や図鑑は、その分厚さが特別な贈り物にも見えるようで、こどもの興味や関心を高めるきっかけになることでしょう。

語彙力や言語習得の四技能(聞く・話す・読む・書く)を身につけることは子どもの学力の基盤となります。教科書準拠の問題集や学習塾の問題集を繰り返し解くことは大切なことではありますが、生活のあらゆるシーンで登場する語彙を身につけることはもっと大切なことです。

深谷圭助氏は『こどもの語彙力は学校の授業で学習していること以外で形成される』『子どもの能力を規定する最も基盤的な語彙力は、普段のいろんな生活場面で形成されていると考えられます。(中略)学年ごとの学力の規定に基づいて学んでいくだけでは、とてもフォローできないものです。』と記しています。<引用>深谷圭助『辞書引き学習で子どもが見る見る変わる』

季節の花や野菜、スポーツ、気象に関することばなど日常生活には多くのことばが飛び交っています。大人が意識的に声掛けをすることでこどもの意識を「ことば」に向けることは学びの栄養となるでしょう。応用的なトレーニングとして「魚の名前でしりとりをしよう」のように特定の分野に限定した「しりとり」をする等、遊びを通してことばを身につけることができます。


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