152.語彙は使って身につける

医学者・解剖学者の養老孟司先生は、学習の基本を次のように図示しています。


私たちは、五感から情報を入力して、脳内で計算・処理した後、運動として出力するというサイクルです。

運動というのは話す、書くということも含まれます。知識の多さは学力の高さである、と捉えられてきた時代が大きく変わりつつあり、子どもの学習環境、学習カリキュラムは大きく変わっています。各種入学試験では「出力(アウトプット)」型のものも登場しています。

いま、子どもたちの語彙が少なくなっているといわれています。これは、SNS等の登場により、「ヤバい」で大抵の会話が成り立つように、「出力」が減っているということに一つの要因があるのではないでしょうか。子どもたちの学習に関わる私たち大人が、子どもたちの「出力(アウトプット)」を引き出すことが重要です。

私たちは「ごいトレ」という問題集を発行しています。これは辞書などを使ってことばを「覚えること」と「活用すること」を両立させる教材です。写真左の「知識」の問題が全問正解であったとしても、同じ語彙を語群から選んで文の中に入れるという「活用」の問題の正答率が低い生徒が多いため、ごいトレを使って語彙力強化のトレーニングを行っています。この取り組みも「出力(アウトプット)」を引き出す取り組みの一環と位置付けています。


学校の教科書に掲載されている言葉をピックアップして、その言葉の意味がわかっているか尋ねたり、さらにはその言葉を使って一文を作らせてみることはすぐに実践できる働きかけですので、ぜひお試しください。

#教育コラム152