ゲームと子どもの脳②
前回のコラムでは「ゲームと子どもの脳①」と題して、
子どもが慢性的に疲労を抱えている可能性があることをご紹介しました。
ゲームと子どもの脳①
さて、人間の脳全体の重さの約80%を占める「大脳」には主に4つの働きがあります。

なかでも①の前頭葉の役割は以下の通りです。

(参考・引用文献: 東北大学+日立ハイテクによる脳科学カンパニー脳科学にもとづくブレインフィットネスActiveBrainCLUB)
前頭葉が重要な役割を果たしていることがおわかりいただけると思います。
私たちはワーキングメモリに働きかけることが大切だとお伝えしていますが、
このワーキングメモリは、前頭前野で働く機能です。
さて、ゲームをしている時の子どもの脳の状態は、
以下のようにまとめることができます。

日常生活や特に学習において活動すべき前頭葉は休息状態となり、
前頭前野ではなく、後頭葉が活動をしています。
いうまでもなく、長時間ゲームに没頭するというのは即ち、
長時間にわたり後頭葉が活性化しているにすぎません。
このことが子どもたちの疲労感はもとより、学習においても大きく影響をしています。
子どもたちはもうすぐ夏休みに入ります。
普段より自由な時間を少し長く持つことができる中で、ゲームによるこうした危険性を意識して
生活習慣の見直しに取り組むまたとない機会となるでしょう。
自然環境に身を置き、デジタルデトックスをしてはいかがでしょうか。