まちがえて良い時間

子どもの学習において、制限時間内に正解を出すこと、そしてその正解数が多いことが学習の成果ひいては各種試験での合否に影響をします。

子どもは日ごろから正答率を高くするトレーニングを積んでいると言っても過言ではないでしょう。

一方で、それは頭(脳)を使っているかどうかは分けて考える必要があります。
例えば、計算問題においては筆算を書き残すなどミスによる失点を極力減らす努力をしますが、
これは「作業」をしているにすぎないため、頭(脳)がフル回転しているかは別だと考えることが
できます。

アメリカの医学者・人類学者スキャモン氏が発表した「スキャモンの発達・発育曲線」という有名な研究結果があります。

国立スポーツ科学センター

子どもの頭(脳)は成長しますので、しっかりと頭(脳)を使う時間を日々の生活に設けてほしいと思う一方、冒頭に書きましたように、「頭(脳)を使うこと」を重視することにより正解率が仮に下がるとすると、周囲は「正解率の悪さ」が気になります。

ここは、あえて「まちがえて良い時間」を日常に設けて、頭(脳)を使うことを重視した
トレーニングに取り組むこともお勧めします。

因みに、その際には「まちがえて良い時間だよ」と子どもに「心理的安全性」を伝えることが重要です。この「心理的安全性」については別の機会に記しますが、「間違えて良い」という「約束」をすることで子どもはリラックスして取り組むことができます。

頭(脳)を使うトレーニングの一例としては暗算をお勧めします。そろばんの世界では「読み上げ算」として確立されていますが、ぜひ口頭で出題して子どもに答えさせてください。
例)5+8+1、7+7+2、8+5+2、2+9+1、4+9+2など