興味関心は「作れる」

お風呂が嫌いな子どもへの接し方として興味深い事例がありますので、ご紹介をします。

お風呂が嫌いな子どもは、お風呂を「遊びの邪魔をするもの」と認識しているようです。
つまり、お風呂に入るには、リビングや庭で遊んでいるところを中断しなければならず、
面白くない作業をさせられる、という認識を持つようです。

一方、お風呂が好きな子どもの認識は、リビングや庭での遊びという「遊びの文脈」が途切れずに、
お風呂が「遊び場のひとつ」となるため、抵抗がないというのです。

保育士さんは、お風呂に入ること自体が遊びになるよう声をかけるようです。

「お庭で土遊びをしたら、次はお風呂で水遊びをしよう」と言って、
泡が立ちやすいシャンプーを選んで「泡で変身しよう(髪を泡で変形させる遊び)」などと
水遊びが洗髪行動となる工夫をしています。

子どもの「遊びたい」という欲求を行動に変える、示唆に富んだ事例であると考えさせられました。

参考文献:『未顧客理解』(日経BP/ 芹澤蓮著)