《鍛える#041》語彙トレーニング①

私たちには「流動性知能」と「結晶性知能」の2つの知能があります。この2つの知能について『マンガでわかる脳と心の科学』(池田書店)では次のように解説しています。

『「流動性知能」とは、計算力や暗記力、集中力、IQ(知能指数)など、いわゆる受験テクニックに反映されるような知能のことです。一方、「結晶性知能」とは、知識や知恵、判断力、応用力などのことです。経験と共に蓄積されていく知能のことをいいます。』

一般的に「流動性知能」は18歳~25歳頃を頂点に徐々に落ちていき、「結晶性知能」は年齢を重ねるほど伸びていくと言われています。加齢と共に衰えることばかりではなく、トレーニングをすることで伸ばしていくことができます。因みに、語彙力のピークは67歳!という調査結果もあるようです。

今回は中学入試問題を通して皆さまの「語彙力」を引き出すトレーニングをお届けします。

①次の1~4の文の[   ]に入る言葉をそれぞれ答えなさい。
ただし、すべて「あ」で始まるひらがな三字で、「あ」以外の二字もア段(あ、か、さ、た…)です。

  • かれは見るからに不満を[   ]にした顔つきをしていた。
  • 不注意から、[   ]大事故になってしまうところだった。
  • 父は有能で、いろんな企業から引く手[   ]だったそうだ。
  • 中学に入学し、思いを[   ]にして学習にいそしむ。

②次の1~5の[   ]には、「あ」で始まって「く」で終わる言葉が入ります。(   )内の意味となるように、解答らんに合わせてひらがなで答えなさい。ただし、同じ言葉は一回しか使えないものとします。

  • [   ]働いているのに暮らしが楽にならない。(心にゆとりがなくせわしなくことを行う様子)
  • [   ]の雨天の中、開会式が行われた。(期待や目的にそわずぐあいの悪い様子)
  • 強いチームに挑戦したが、[   ]敗れ去った。(はかなくあっけない様子)
  • [   ]世界に知られるような人物になりたい。(広く全体に行きわたっている様子)
  • 好きな歌手のコンサートに[   ]通う。(同じ場所にひんぱんに出向く様子)

これら二問は、関西の最難関中学のひとつである灘中学校の入試問題です。

解答は次のとおりです(クリックしてオープン)

①1.あらわ 2.あわや 3.あまた 4.あらた
②1.あくせく 2.あいにく 3.あえなく 4.あまねく 5.あししげく

《引用・参照》『超難関中学のおもしろすぎる入試問題』(松本亘正著 平凡社新書)

『30秒間で、「あ」で始まる言葉を思いつく限り挙げる』という問題は子どもの学習課題としてよく使われていますが、皆さまもこれまで蓄積してきた「結晶性知能」「語彙力」を活かして取り組んでみてください。