《鍛える#009》手の運動が効果的①

「歩く速さ」「握力」と認知機能に関する調査結果

国立研究開発法人国立長寿医療研究センターのウェブサイトには、「歩く速さ(歩行速度)」「握力」と認知機能との関連について検証した結果が紹介されています。

歩く速さが速くても遅くても、全世代の認知機能検査の平均得点は10年間で徐々に低下していて、得点の下がり方にはほぼ違いがありませんでした。しかし、握力の強さは得点の下がり方と関連し、握力が最も弱いグループと比べて握力が最も強いグループでは、得点が下がりにくいことが分かりました。

握力だけを鍛えると認知機能の衰えに良い影響を与えるというより、握力が全身の筋力や身体の予備力などを反映するため、将来的な認知機能の維持を予測するのに役立つと考えていただく方が良いようです。

簡単なエクササイズ

ハンマー投げ選手、スポーツ科学者、第二代スポーツ庁長官である室伏広治氏による新聞紙エクササイズをご紹介します。

新聞紙エクササイズ

取り組みやすい簡単な握力のエクササイズです。
このエクササイズは握力のみならず「適応」のトレーニングである点がポイントです。つまり、新聞紙を握る過程が毎回同じになることがなく、毎回異なる新聞紙の動きに適応しながら握るというトレーニングです。

握力のトレーニングと言えば「握力グリップ」が思い浮かぶことと思いますが、これは毎回動きが異なるということはなく、単調な動きの繰り返しです。変化に適応し、かつ簡単にできるエクササイズとして新聞紙エクササイズも並行して行うと良いでしょう。