《習慣化#015》

実行意図で行動量は倍増する

いろいろとやろうと思っていたのに、気づいたら何もできずに一日が終わっていた」。このような日々にストレスを感じている方へは「実行意図」をお勧めします。

実行意図」とは、心理学者ピーター・ゴルヴィッツァーによって提唱された、目標達成のための具体的な行動計画を事前に立てる戦略です。あらかじめ「もし○○なら、△△する」のように「合図と行動」をセットで決めておく方法です。

合図が来た瞬間に、合図に続く行動がほぼ自動的に立ち上がるため、迷いと先延ばしを減らすことができます。理論研究では、「実行意図が合図と反応の結び付きを強め、注意の切り替えを自動化すること」が示されています。

行動に移すポイントは3点です。

  • 合図を「必ず通る動作」にする
    時刻よりも「歯みがきを終えたら」「机に座ったら」などと確実な行動を選びます。
  • 行動は「10秒で始められる簡易なこと」にする
    行動のハードルを下げることで、合図から実行までの成立確率を高める設計です。
  • 例外の代替案を先に決める
    「雨なら室内でストレッチ30秒」など、代替案を決めておきます。

朝の軽い運動を例にすると、「歯みがきを終えたら、洗面台の前でかかと上げを10回する。」「電車に乗ったら、つま先立ちを5回する。」などが考えられます。

また、勉強や仕事のケースでは、「机に座ったら、最初に今日やることを3つメモする。」「もし会議が始まる前に1分間の余裕があったら、今回の議題を10秒以内で要約する。」などが考えられます。

「実行意図」は意志の強さを試す方法ではありません。合図が来たら、小さく始めるだけの取り組みです。研究的にも再現性の高い手法となっており、より良い目標達成につながるだけでなく、習慣化や問題行動の修正を作り出すことができる自己調整方法です。

まずは「歯みがきが終わったら、深呼吸を3回する」から始めてみましょう。