実物を見せると、読解力がつく

「我が家はこうして読解力をつけました」(佐藤亮子著 くもん出版)に、
「実物を見せると、読解力がつく」という一節があります。

読解力は「2Dの文章を3D映像に立ち上げる力である」として、
読解力を育てるためには絵本の読み聞かせや童謡の歌い聞かせが大切である、と書かれています。

また、『読解力を伸ばすためには、文章に書かれたものを実物とリンクさせることが重要である』として、外出をして本物を見に行く、体験をすることが読解力につながると書かれています。

そして、『活字(絵本や本)と実体験の両方で、文章を映像化する訓練を積み重ねていくことが読解力につながる』とまとめられています。

私たちはセミナー等で、上記にワーキングメモリの観点を加えて解説をしています。

知識や経験は「長期記憶」に保存されます。
「長期記憶」に眠っている知識や経験などの情報は、ワーキングメモリによって引き出され、
目の前の課題(文章読解や問いに回答する)と結びつきます。

まず、知識を得たり、経験を積むことが学習の第一歩です。
そして、知識や経験を引き出す力としてワーキングメモリが重要な役割を果たします。
佐藤さんの論に加えて、私たちは「活字、実体験、ワーキングメモリ」の3点が読解力の向上に必要である、と捉えています。

少しずつ温かくなってはきましたが、外で季節感を感じながらマスクを外してワイワイ過ごす日々はまだ先になりそうです。
しかし、感染症対策を講じたうえで、子どもたちには外で春を感じる経験をしてほしいと思います。